天然石の採掘について考えること

天然石とわたしとの出会いは、かなり早く、小さい頃、わたしの母方の田舎に遊びに行ったときのことです。
田舎の庭には褐色だったり、深緑や灰色の縞模様の岩だったり、いろいろな石が置かれていました。
先日行った今日と竜安寺の石庭にも、細かくしかれた白い砂利のあちらこちらに、天然石が絶妙に配置され、宇宙を表現したという石庭の(諸説あり)天然石はまさに銀河や恒星をあらわしているのだなぁと、竜安寺の縁側に腰掛けながら、宇宙を夢想しました。
岩石には、地球創造の歴史が詰まっています。
宮沢賢治は、天然石の採集が好きで、近くの川できれいな石を見つけては、子供たちに石の魅力や成り立ちを楽しげに話していたそうです。
わたしが小さい頃に天然石に魅力を感じたのも、石の表面に浮かぶ、地球の歴史に引き込まれたからかもしれません。
天然石の採掘により掘り出された、岩石たちは、書庫の置くに眠っていた地球創造の歴史書を探り当てるような、わくわくとしたものなのかもしれません。
しかし、採掘された後はどうでしょうか。
この間秩父の武甲山を初めて間近で見上げました。
遠くから見ると秩父連邦の中で鋭く堅く見える立派な山容が、近くで見ると、まるで白いピラミッドのよう。
石灰岩が採掘されているようですが、書棚から目当ての本だけを探すために、無造作に本を引っ張り出れた後のような、虚無感も感じました。
採掘された天然石を見るだけでなく、採掘された場所も見ておくことが必要なのかもしれないと思いました。
天然石には様々な種類がありますが、中には同じ種類のものも存在します。
それがルビーとサファイア。
一見するとまったく違う種類のように思えますが、もともとは同じ原石なんです。
コランダムという種類で、特定の物質が含まれているかいないかで種類が決まる天然石です。
クロムという金属が含まれていればルビー。
これはルビー特有の赤い色素の元になっている物質です。
色が深ければ深いほど良質のものとされ、最高級のものは「ピジョンブラッド」と呼ばれています。
一方のサファイアですが、青だけでなく黄色に白など、多彩な色があります。
この色を決定するのも金属物質。
もとは同じ物質でも、ほんの数パーセントの違いで色が分かれ、種類までも別れてしまうんです。
意外な共通点といえば、ダイヤモンドも元は炭。
つまり、鉛筆の芯と同じ仲間なんです。
別名金剛石といわれる、世界一固い金属。
なので通常の金属では刃が立ちません。
美しさの一つでもある「カット」を行うときには同じダイヤモンドを使います。
目には目をならぬ、ダイヤにはダイヤを。
ということでしょうか。
前述のルビーとサファイアは同じ宝石の仲間ですが、炭とダイヤとなれば用途も違ってきます。
ほんの数パーセント、抗生物質が違うだけなのに、不思議ですね。
ところで、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、婚約指輪にルビーの天然石の採掘を自ら行ったというニュースが話題になりましたね。
実際に天然石の採掘を行うには、かなりの危険が伴うと思うのですが・・・。
それをほんの4時間で行えるものでしょうか?ちょっと、不思議に思ってしまいます。

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